西極楽寺住職ブログ
BLOG
令和6年の年始にあたり、おすすめしたいことがあります。
毎日お寺や仏壇の前で合掌することです。朝夕にお仏壇にお参りすることは、人生の軌道修正にも大切です。最近では仏壇の無い家庭も増えてきましたが、そういう方は、通勤や通学など外出する時にはお寺の前を通るようにしてみるのは、いかがでしょうか。お帰りの際にもお寺の前を通って、わずかな時間でも仏様の前で合掌していただきたいのです。
朝は一日の始めですから、仏様の前で「今日一日 自分に出来る範囲でよりよい生き方を心がけます」とお誓いするのです。もしも一日の中で、このお誓いから外れるような言動をしそうになったときにはブレーキがかかることがあるはずです。また善い行いには後押しを感じることもあるでしょう。
夕方(または夜)は一日の終わりですから、仏様の前で今日一日の言動を振り返り、朝に誓ったことから外れる言動を深く反省するのです。「明日こそ同じ失敗をしないようにしよう」と反省して一日を終わるのです。
また朝にも夕方(または夜)にも「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」とせめて十回ずつだけでもお唱えすることをお勧めします。その時には「阿弥陀仏 どうぞ私が死ぬときには極楽へ迎え取ってください」と思いを込めるのです。私たちの命は、「いつ・どこで・どんなことで」最期を迎えるかは分かりません。予期せぬタイミングで死を迎えることがあるのです。しかし、お念仏を毎日称える人は、いかなる状況で死を迎えたとしても、阿弥陀仏がお迎えに来て、極楽浄土に迎え取ってくださるのです。仏様のお迎えで安らかな最期を迎えて、永遠の安楽を得る極楽に生れることができるのは、お念仏に御縁のある方だけです。
「おめでたいお正月に死んだ後のことを考えるなんて変だ」と思うかもしれません。いくらめでたいお正月でも死ぬことがあるのが私たちが生きている世界です。「もしも今日死ぬとしても、阿弥陀仏どうぞ私を極楽に迎えとってください」と思いを込めてお念仏をお唱えして生きる。もしも今日死ななかったとしたら、これほどめでたいことはないでしょう。一日一日を大切に生きるためにも有難い御縁となります。
是非とも朝夕には仏様の前で手を合わせ、おすすめの通りに精進してみてください。