西極楽寺住職ブログ
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浄土宗は、極楽往生を願って「南無阿弥陀仏」と唱えれば、必ず極楽往生できるという教えを拠り所として、毎日お念仏を唱えて生きる宗教です。その極楽について、お釈迦様は「もろもろの苦しみが無く、もろもろの楽しみのみを受ける世界である」と教えてくださいます。
たとえば極楽に往生した方には、阿弥陀仏から説法を聞き、心やすらかに修行に専念して、やがて仏様になる楽しみがあります。さらには神通力を得て、この世で御縁のあった方々を見守ることができる楽しみや、私たちが唱えるお念仏の声を聞く楽しみもあります。さらには私たちのお念仏によって必ず実現する、私たちの臨終に阿弥陀仏と共にお迎えにいく楽しみや、極楽浄土でこの世での御縁を語り合う楽しみなどが持てるのです。たくさんの楽しみに包まれながら、より一層修行に励むことができるのです。
私たちが生きている世界は、いついかなる状況で死を迎えるかは分かりませんが、その時は必ずやってきます。死の先を見つめなければ、死は単なる恐怖でしかありません。しかし、毎日「南無阿弥陀仏」と唱える私たちの死の先には「楽しみのみの世界」があり、「私を楽しみにしている人がいる」のです。毎日お念仏精進することは、極楽にいる大切な方々と心を通わせ合う楽しみにもなりますから、私が此の世を生き抜く大きな力となっています。毎日お念仏を精進しましょう。