西極楽寺住職ブログ

雲香る

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2024年10月1日

2024年10月 伝道掲示

 相手の言動でイライラするとき、その相手がイライラの原因であると感じますが、原因は自分自身にあるのです。その証拠に同じことを体験したとしても、イライラする人としない人がいます。また、イライラする時もあれば、しない時もあります。これらの例を通して、イライラするかどうかは自分の心の在り方が原因だと分かっていただけることでしょう。

 相手の言動はあくまで「縁」であって、「縁」に出会うことによって、自分の心(「原因」)が触発されてイライラしてしまうのです。心に余裕があればイライラしないことでも、忙しいときや体調が悪くてしんどい時などはイライラしてしまうのです。イライラして相手に口撃して喧嘩したり、イライラすることによって余計なエネルギーを使って自分を疲弊させることさえあります。

 現代社会はスマホを持ち歩くことが多いので、外出先でも気軽にyoutubeなどで自分の見たいものを見れますので、時間を持て余すことはほとんどありません。逆にいえば時間に余裕がない社会でもあります。時間に余裕やゆとりがなければ、心に余裕やゆとりは生まれにくいものです。

 少しでも心にゆとりをもつことで、イライラしていたことにイライラしなくて済むかもしれません。腹を立てていた相手の言動に対して、「あの人、あんな攻撃的なことを言ってきたけど、何かあったのかなぁ。大丈夫かなぁ。」と心配することさえあるものです。

 常に余裕のある心でイライラしないなら、それに越したことはないですが、そうはいかないのが人間の現状です。でもイライラする原因は自分にあると知っておくことで、自分の生き方や心と向き合うきっかけになるのです。そんな時間も大切にして過ごしていきたいものですね。

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