私たちは、周りの様々な縁によって欲望を刺激されることがあります。欲望が大きくなったり、際限なく求めたり、してはならないと分かっているはずなのにしてしまったりするのが人間です。欲を追求している時は正しいことが見えなくなって、後になってから「どうしてあんなことをして（言って）しまったのだろう」と後悔することもあります。欲によって自らを苦しめることも、他者を傷つけ苦しめることもあるのです。欲深い心で生きていくことは自他ともに苦しめることになるのですから、欲は出来るだけ少なく、ほどほどにして生きることが自分も他人も安らかに生きることに繋がるのです。

　「欲のない人生はつまらない。」「限られた寿命の人生なのだから好きに生きないと損だ。」と考えることがあるかもしれません。たしかにその通りだと思います。しかしその欲によって自他を傷つけることになるなら、立ち止まって考える必要があるのではないでしょうか。

　自分を苦しめることもなく、他者を苦しめることもなく、自他ともに安らかに生きられる範囲で、人生を楽しんで生きたいものです。

「欲を離れて安らかに生きよう」を大切にしたいですね。